Tarmac
地形を問わずどこでも速く走りたいなら、Tarmacがぴったりです。このバイクは、グランツールからグランフォンドまでどんな状況でも、最高の性能を発揮します。デザインを徹底的に見直し、エアロ性能をさらに高め、そしてついにディスクブレーキを搭載。スペシャライズドの「最も完成度の高いレースバイク」が、その完成度をさらに高めました。
どのサイズでも同じパフォーマンスを得られるようにするには、すべてのカーボンの積層にとことん配慮する必要があります。あらゆるカーボンの厚みや形状を科学的に詳しく調べ上げ、剛性やハンドリング性能を徹底的に検証することは、スポットライトが当たる作業ではないので、Tarmacに乗っている時に気づくことではないでしょう。感じるのは、ただ、最高のバイクに乗っているということだけです。
すべてのフレームサイズでカーボンの設計を見直し、全サイズ共通のパフォーマンス目標を設定しました。たとえば、サイズ49cmで目標を達成しても、同じ設計で61cmのパフォーマンス目標は達成できないため 、サイズごとに設計を変える過程は気の遠くなるような作業でした。それでもあなたに最高の走りを提供するために、カーボンの積層、方向、特定部位における素材量、そしてカーボン自体の厚みさえも変えるという、サイズ固有の設計方法を導き出したのです。
以下に、その黒魔術ともいえる設計の例を紹介します。
Tarmacのエアロ性能の改善は6か月間でくり返し行われましたが、6年以上にわたって蓄積された知識に加え、数え切れないほどのエアロプロジェクトからのデータ、実走テスト、そして数値流体力学も用いられました。その結果、何かを損ねることなくエアロ性能を高められるエリアが、3か所見つかりました。それは、新しいフォーク形状、エアロチューブを使ったドロップドシートステー、D字形のシートポストとシートチューブです。その結果、40㎞走った際に同クラスの最軽量バイクと比べて、およそ45秒速くなりました。