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    Aero is Everything

    私たちは、マーケティングの大げさな謳い文句には興味がありません。本当に、エアロはすべてだからです。これは、私たちの作るすべてのデザインに取り入れられた特性であり、世界最速の製品ために新基準を打ち立て続ける理由です。

    Innovation

    Aero is Everything

    空気抵抗とは、サイクリストに影響を与える最大の力です。これを完全になくすには走行を止めるしかなく、軽減させることが重要です。だからこそ、エアロ専門家の集団を結成し、彼らの目的達成に必要な施設を揃えるのに出費を惜しみませんでした。そのツールとは、コンピュータによる流体力学(CFD)、バイクに乗った状態でのデータ収集(DAQ)。そしてもちろん、彼ら専用のWin Tunnel(ウィントンネル:風洞実験施設)を、カリフォルニア州モーガンヒル本社に設立しました。
    業界で最も革新的な集団がこれらの施設を自由に利用できることから、エアロの革新がものすごい速さで生まれ、より短時間であなたを今まで以上に速くさせることができたのです。

    クリス・ユー、マーク・コーテ、クリス・ダルージオ、キャメロン・パイパー、そしてチャック・ティシェイラ。彼ら率いるこのエアロ専門チームは、全員合わせて50年もの長さのエアロ開発経験を持ち、ウィントンネルで2万時間以上も過ごしてきました。彼らの専門知識や存在は類いまれなものであるだけでなく、科学を新たな方法で進展させるのに重要です。飛行機で遥々移動するかわりに、本社内にある風洞実験施設ですぐに実験ができてしまえば、通勤用のフェンダーやダウンヒルの世界チャンピオンをより速く走らせることができます。これは究極の自由であり、ここからサイクリング業界には知られていなかったイノベーションと言う文化が育まれてきました。つまりこの集団は、スペシャライズドのバイクの挙動を安定させるためにサンディエゴまで行き、丸一日掛けてヨー角のテストをする代わりに、寝た子を起こすかのようにいつでも自由に未挑戦のデザインに取り掛かれるのです。

    Tools of the Trade

    The Win Tunnel

    スペシャライズドのエアロ開発で中心となるのは、もちろん風洞実験施設のWin Tunnel。私たち独自の基準を満たすよう作られた、世界初のサイクリング専用風洞実験施設です。実際のバイクの速度に合わせて最適化されており、プロトンやチームタイムトライアルなどのシミュレーションでは複数人のライダーが集団走行をできるほどの広さを誇ります。チームも頻繁に利用することから、私たちはコストや時間を気にすることなく、通勤用ヘルメットからウエアまでのありとあらゆる製品を自由にテストできます。また、教育用施設としても利用されるため、フィッターやスペシャライズド正規販売店スタッフがエアロテストを見て学べる場も用意されています。こうしてWin Tunnelは、製品開発やバイクショップでのあなたの経験に直接活かされているのです。

    様々な形状を収めたfreefoil Shape Library

    The FreeFoil Shape Library

    完璧なチューブ形状を追求する際、最初に利用するのは必ずしもWin Tunnelではありません。例えば最新のVengeの開発では、FreeFoil Shape Libraryと呼ばれる新たなテクノロジーを利用することから始まりました。エンジニアは最適化アルゴリズムを作成し、実際のスーパーコンピュータを用いて重量、表面積、構造目標が異なるエアフォイル形状を作成。このアスペクト比の異なる一連の形状からいくつもの組み合わせを選んでバイクの各部に適用し、Win Tunnelで最速となる仕様を特定するべくテストしたのです。次第にこの手法は、スペシャライズドのほぼすべてのバイクやコンポーネントに利用されるようになりました。このようにシリコンバレーのコンピュータ企業からの協力のおかげで、スピードを高める新たな形状を生み出すことに成功しました。

    数値流体力学(CFD)

    Computational Fluid Dynamics (CFD)

    クリス・ユーはじめとするエアロ専門家もコンピュータ上の仮想空間でさまざまな形状や表面の研究を行なうため、CFDを利用しています。CFDがあるおかげで、ある形状の表面を移動する流体といった実際には目に見えないものをコンピュータ上で可視化して、フレームの空気抵抗などを知ることができます。これはエアロ性能の予測にとても有効な手段です。ただし私たちには、Win Tunnelでのテスト用プロトタイプを作製する前に失敗作のデザインを破棄できるという強みがあります。そのような利点を活かし、朝にCFDでデザインとテストを行い、昼に3Dプリンターでプロトタイプを作製し、夜にはWin Tunnelで実証テストを行っています。

    データ収集(daq)

    Data Acquisition (DAQ)

    最後に独自のデータ収集システムをご紹介します。ロードとベロドロームの両方で用いられるDAQは、パワー、スピード、ライダーの乗車姿勢、風向きのデータを収集し、ライダーに発生する空気抵抗の正確な係数を計算します。こうして集められた情報により、Body Geometry Fitのチーム、レーススタッフ、アスリートにパフォーマンスを向上させるポジションへの変更を助言できます。Win Tunnelの方が正確さでは勝っているものの、実際の環境で集めたデータを取り入れた方が信ぴょう性をより高められるのです。