2019 S-Works Epic Hardtail

クロスカントリーレースのコースは過去10年間でどんどん激しくなり、大幅に変化しました。そのため、ただ軽くて剛性が高いだけでなく、下りも上りと同じだけ走れるようなバイクが求められるようになりました。S-Works Epic Hardtailの開発において現在のXC レースジオメトリーにトレイルバイクのDNAを注ぎ込み、最適なジオメトリーを選択しました。トップチューブを伸ばし、ヘッドチューブを縮めてフロントエンドを寝かせ、ダウンヒルでの安定性を大幅に向上させつつ、ポジションの幅も広めたのです。そしてもちろん、上りの性能は一切の悪影響を与えていません。すでに十分に軽いフレームをさらに軽くすることは難題でしたが、優秀なエンジニア達が軽量化を実現しました。

これまで、フレームを軽くするには2つの方法がありました。同じグレードのカーボンで使用量を減らすか、よりグレードの高いカーボンにして使用量を減らすかです。剛性と強度という肝心な特質を犠牲にする前者を選ぶのは賢明ではありません。スペシャライズドは後者を選びましたが、カーボンのグレードを変えることで削減できる重さはわずかなため、それ以上に重量をカットできる方法を探求しました。そこで研究により「レイアップの非効率性」を発見し、カーボンレイアップの手順を改良することに繋がりました。

まず、スペシャライズド独自のRider-First Engineered™フレームテクノロジーで、どのサイズでもそのサイズに応じた最適な設計をしました。そのために、何百時間分ものライドデータに基づいてカーボンレイアップとチューブを入念に選びました。つまり、あらゆるフレームサイズで剛性と軽量性と反応性の最適のバランスが実現されただけでなく、レイアップの研究を通じてさらなる軽量化を可能にしました。

レイアップを丹念に調べ上げた結果、構造と積層方法に手を加えることで、重量を大幅に削減しつつ、トップレベルのXCレースバイクが備えているべき走りの特徴は保てることがわかりました。そこでフレームに、接合部の重複箇所を減らす、複雑にカットされたカーボンシートを採用しました。部品数が増え、フレームの作製はまるで難しいパズルのようでしたが、これら部品をうまく配置することで軽量化が可能になり、接合部は強化され、剛性が大幅に上がりました。さらに12mと名付けた日本製の軍用グレードカーボンを用いて、スペシャライズド史上最軽量のマウンテンバイクフレームが誕生しました。Lサイズで900g未満、これは水を入れた24オンスのPurist ウォーターボトルと同じ重さです。

S-Worksは妥協を一切せず、 Brain搭載のRockShox SID World Cup フォーク、SRAM XX1 Eagle™12速シフティング、SRAM Level Ultimate 油圧式ディスクブレーキ、手組みのRoval Control SL カーボンホイールなど、一流パーツのみを採用しています。

• 剛性、驚異的な軽量性、強度の最適なブレンドを実現するため、フレームはFACT 12mカーボンファイバー製。そこにスペシャライズドのXC 29 Geometory を組み合わせたS-Works Epic Hardtailは、どんなコースでも驚異的なスピードと機敏なハンドリングを提供します。

• Brainを搭載したRockShox SID World Cup29フォークが90／100mm(S:90mm M/L:100mm)の効果的なトラベルを提供。Brainテクノロジーは路面から受ける力とライダーがこぐ力を識別し、ライダーのパワーを最大限推進力に変えます。バンプがないところではBrain Fadeがオイルの流れを調整し、サスペンションの無駄な動きを抑制して効率の高いライドを実現。

• フロントチェーンリングが１枚の1X ドライブトレインを採用した、定評のあるSRAM XX1 Eagle™コンポーネント。このシステムは究極の効率性と直観的なフィーリングを生み、大幅な重量削減と、メンテナンスが最小限で済むというメリットも提供。