成長に合わせて乗り続けられるトライアスロン専用バイク「SHIV」

ーさて、竹谷さんがトライアスロンでお乗りになっているバイクは、スペシャライズドの「SHIV」ですね。SHIVがデビューしたときから使っているとか。

「SHIVは2012年にデビューしていますが、当初から使っているので、6年間乗り続けていることになりますね。SHIVの基本設計は、この6年間で大きく変わっていませんが、とても気に入っています。当初SHIVのタイムトライアル版モデルにテストライドしたことがありますが、それは本当にタイムトライアルに特化したフレームで、固くて長距離は辛い印象でした。でも、トライアスロン向けのSHIVは、ロングディスタンスのレースでも実に良いです。長時間乗っても、ストレスを感じません」

ートライアスロン専用設計のバイクは乗りにくいのではないかという先入観があるのですが、竹谷さんとSHIVの場合はどうだったのでしょうか。

「カタチは確かにモンスターというか、トライアスロンに特化していますが、実際にはとても乗りやすく、親しみやすいものだと感じます。TTバイクは乗っている時間が数分から長くて1時間、出力も350W出せるような人がターゲットで、剛性がとても高い。一方でトライアスロンバイクは、そんなに剛性は必要ありません。自分の場合だと230~250Wくらい。300W出すことは、まずありません。そういった使い方にSHIVはぴったりです。また、ふつうのロードバイクのように、違和感なく乗り始めることができるんです。アップダウンやコーナリングのあるコースでも、安心かつ快適です」

ーTT版も含めて6年間SHIVに乗り続けて、乗り方が変わったところはありますか?

 「ライディングポジションやフォームは変化しました。当初はバーパッド落差が5cmくらいだったのが、今は10cmを超えています。体の置き方、空気抵抗に対するフォームは常に進化しています。もっと進化して、来年はもっと速くなるつもりでいます。今取り組んでいるのは、腕をもっと前に出すことで空気の流れを整えるということです」

ーポジションは、どうやって作っていくのでしょうか。

「まずは姿勢を維持できるようにするのが第1形態。第2形態は、前から見てコンパクトに乗ること。第3形態は、第2形態がそのまま低くなる。そして第4形態は、身体の先から巻こむように頭を腕の間に持っていき、新幹線の先頭車両のようなイメージにすることです。そこで重要なのは、SHIVがもつフィッティングに対する許容範囲の広さ。ロード的なポジションから、最適化されたエアロポジションまで受け入れてくれます。これが、6年間SHIVに乗り続けられる理由です」

ーやはり最終的には、低くて前に乗るエアロポジションに行き着くのですね。

「速い人が前乗りなのは、前乗りにしたら速いのではなく、速くなったら行き着くのがあの姿勢なのです。エアロだから早いのではなく、早い人ほどエアロが必要になる。見た目だけ真似して続けられる姿勢ではありません。まずはふつうのロードバイクで、身体を後ろに置いた状態で、上死点がスムーズに通過できるペダリングをマスターすべきです。そしてSHIVは、トライアスロンバイクでありながら、その乗り方もできますね。エアロポジションは、フィッティングやコーチングを受けながらトレーニングすることで作っていけます。SHIVのハンドル周りは専用パーツだけど、簡単に組み替えて高さを変えたりできます。だから、乗り方の変化を受け入れる、そういう幅広さがあります」

ー見た目はとっつきにくそうに感じますが、そんなことはない、というわけですね。

「SHIVはオールインワンのトライアスロンモデルです。FUEL CELL(フューエルセル)によってエアロ性能はひとつの完成形に到達したと思いますし、ハイドレーションがフレームに内蔵でき、ストレージも備えている。あれこれとパーツ&アクセサリーを装着しなくても、トライアスロンに出場することができます。とくにコナには最適化されていると思いますね」

ートライアスロンに出るなら、いきなりSHIVで始めても大丈夫でしょうか。

「トライアスロンに出たいのであれば、トライアスロンバイクを使うというのは自然な流れです。ロードバイクのほうが乗りやすいのは確かですが、SHIVであれば、トライアスロンバイクから始めてもOKです。ロードバイクとはハンドル周りの重さが違うので(トライアスロンバイクのほうが重い)、そこに気をつけて、走る・曲がる・止まるということを練習する必要はありますが、それさえ理解しておけば大丈夫です」

ーS-WORKSではないモデル、SHIV EXPERTでもそのメリットを享受できますか?

「もちろんです。SHIV EXPERTでも自信を持って乗り始めてほしいです。S-WORKSのほうが軽さなどのメリットがありますが、重量の影響が大きく出るのは加速時であって、トライアスロンにおいては大きな要素ではない。S-WORKSとEXPERTの違いは、目隠しされたらわからないくらい。コンポーネントやホイールなどは、乗り続けながらアップデートしていけばいいでしょう」

ーSHIVは、ユーザーといっしょに成長できるトライアスロンバイクなんですね。

「6年経ってもなお扱いやすい、フレキシビティとキャパシティをもった、ベンチマークとなるプラットフォーム――それがSHIVです。ぜひSHIVでトライアスロンに挑戦してください」

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FUELCELL

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COCKPIT

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AERO FRAME